技能の課題と仮免検定【40代後半からの普通免許⑨】

技能の課題は安全確認

仮免検定当日まで、私は必死にイメトレをしていた。

坂道発進の手順、右左折や進路変更、踏切の通行方法。
第一段階で習ったことは、一通り頭に叩き込んだつもりだった。

その中でも、私がいちばん苦手なのが「安全確認」である。

運転において最重要項目。
いくらハンドル操作が上手くても、これができなければ免許を取る資格はない。

理屈はわかっている。
だが、体がまったくわかっていない。

安全確認のための一連の動作

室内ミラーを見る。
サイドミラーを見る。
ウィンカーを出す。
目視する。
ハンドルを切る。

たった五つのことを、どうしても体が覚えない

ミラーを見る時間がやたらと長い。
見ている間にも車は容赦なく前進し、気づけばタイミングを逃している。
かと思えば、ハンドルを握ったまま後方を目視すると、今度は車体がふらつく。

要するに、状況判断が遅い

ではタイミングを合わせようとするとどうなるか。
今度は本当に“チラッ”と見るだけになる。

慣れている人ならそれで十分なのだろう。
しかし、ハンドル歴10時間ちょいの人間にとっては、

「見たが、理解はしていない」

という状況になる。

「見た」と「確認した」は違う。
私の場合、安全確認というより、一瞬だけ後ろの景色を楽しんでいる人に近かった。

習慣が先、理解はあと

だが今振り返ると、この一連の動作を身体に覚えさせることが大事だったのだと思う。
見た情報を処理する能力――つまり本当の意味での「確認」は、経験を積んだ後からついてくる。

指導員も言っていた。
「チラッとでいいんですよ。一瞬、顔を向けるだけでいいです」と。

卒業するまでは、横で指導員がしっかり確認してくれているのだ。
この段階では、見えたものを完璧に処理できなくてもよかったのだと思う。

(指導員の立場としては、きっと口が裂けても「とりあえず顔だけ動かしといて」とは言えないだろうが。)

とにかく、「安全確認の動作をすること」自体が大事だった。

仮免前の私は頭が固く、
「しっかり確認しなければ」と思い込みすぎて、
安全確認を伴う操作はいつも大忙し、常に小パニック状態だった。

そして
安全確認は、ほぼすべての操作に付いてくるのである。

仮免検定

仮免検定当日。
めちゃくちゃ緊張していた。

コミュ症でアガリ症で自意識過剰の私が、後ろに知らない人を乗せて試験を受けるのである。
(不正防止のため、他の受験者が後ろに乗る仕組みだ。)

試験というか、もう試練。
とにかくテンパっていたし、運転は大忙し(いつも通り)だったので、
「ちゃんとやれた」感はほとんどなかった。
「あ!すいません!」「あ!すいません!」を連呼していた気がする。
後ろの女の子も苦笑いしていたような気がする(被害妄想)。

というか、途中の記憶が薄い。脳が記憶を抹消しようとしている

だが結果、合格。

仮免取得である。検定中、謝り倒していたのが良かったのだろうか。
嬉しいのだが、これからのことを思うと不安で仕方がない。

指導員の監視付きとはいえ、
テンパりアラフィフ運転者が、公道に放たれてしまうのである。

こわい。

早速夫にLINEした。
「仮免検定合格した!次から公道だよ!ヤバいよ!」

返事。
「ヤバいヤバい凄い!大丈夫?」

わかる。わかるけど、まず「おめでとう」ではないだろうか。
そこは。

最後は仮免学科試験

仮免検定に合格した人は、同日に学科試験を受けるか、別日にするか選べた。
私はその日に学科試験も受けることにした。

効果測定から1週間ほど経過していたので、勉強したことが脳からおさらばする前に、学科試験を受けておきたかった。

もちろん、3日前くらいから学科試験の勉強もしていた。
やり方は、効果測定のときと同じ。
満点様で模試を回し、間違えた問題と同系統の問題をひたすら解く。

ドクダミ方式である。
根絶やしにする。

とはいえ、効果測定では満点だったアラフィフである。

技能はポンコツだが、座学はまだ強い。
紙の上では優秀。
運転席では挙動不審。

仮免学科試験は、するっと合格した。
点数は教えてもらえないのでわからないが、
ちょっと自信がない問題も2つくらいあった。

その後、視力検査をしたり色覚検査をしたり、
第二段階の説明を受けたりして、ようやく解放された。
朝の8時頃に集合して、解散が15時くらいだったろうか。
色覚検査辺りから、先に心だけ帰宅していた。

長い一日だった。

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