コミュ症に優しくない教習項目No.1 危険予測ディスカッション【40代後半からの普通免許⑫】
危険予測ディスカッションとは
第二段階の教習の中には、
コミュ症に優しくない項目がいくつかある。
複数教習と呼ばれるもので、
教習生がだいたい3人一組で受ける。
中でも最悪なのが、
「危険予測ディスカッション」だ。
まず交代で運転し、
次のコマで、それぞれの運転の
・良かったところ
・注意が必要だと感じたところ
を言い合う。
第三者から、自分の運転のフィードバックを得られる
という、有意義そうなシステムだ。
それにしても、要求されるコミュニケーションレベルが高い。
私は今までの人生で、
「知らない人の後部座席で運転の粗探しをする」
という状況を想定したことが、一度もない。
きっと誰だってない。
危険予測ディスカッション当日
その日は、教習生が自分と20代の若者の2人だけだった。
中年と若者の一騎打ちである。
シミュレーター
まずはシミュレーターで、危険を感じてからブレーキを踏んで車が止まるまでの距離(停止距離)を測ったり、走行中に潜む危険を学ぶ。停止距離測定
若者の方が反射が早く、停止距離が短い。
当たり前である。
速度を出した状態での左折
私は30km/hで壁にぶつかった。
指導員に「予想通りで気持ちがいい」と喜ばれた。
若者は、50km/hでも辛くも曲がり切れてしまい、
指導員に「ゲーム得意?」と聞かれていた。
この時点で多少嫌な予感はしていた。
しかし、お互い15時間くらいしか運転経験がない素人だ。運転技術だってそんなに差が出るはずがない。そう思っていた。
しかしそれは、大いなる勘違いだった。
運転
次は実際に交代で運転し、お互いの運転を観察する。
若者、運転上手い。
二周目の人生ではないのかと疑いたくなるくらい上手い。
わかりやすいミスのひとつでもあれば、こちらも言いやすいのだが、ない。
「全部良かったです」
くらいしか言えそうにない。
対する私。第二段階に入ってからこの日が一番最悪の運転だった。
左折フラフラ右折ヨロヨロ。
ウィンカー出し忘れ。
ウィンカーしまい忘れ。
アクセル・ブレーキ踏み間違え。
もはや、危険予測とかいうレベルではない。
危険そのもの。
私は「全部良かった」しか言えないが、
相手は「生きて帰れて良かった」くらいしか言うことがないという、
地獄のような状況である。
穴があったら入りたい。
フタも閉めてほしい。
危険予測ディスカッション
さて、問題のディスカッションである。
私「特に問題はなかったというか、すごくお上手でした。渋滞で見通しの悪かった横断歩道では減速して確認されてましたし、他の安全確認も丁寧だなと思いました」
若者「良かったです」
若者、優しい。
きっと、横にいる指導員も同じ気持ちだったと思う。
具体的にどこが、などと突っ込んでいくこともできない。
空の箱をつついても、何も出てくるわけがない。
沈黙が気まずい。
若者「…もう少し落ち着くと良いかな、と思います」
もう床に埋まりたい。
指導員もこれ以上膨らみようがないと思ったのか、残りの時間は、指導員の総括的な話を聞くだけだった。
若者に苦しい気遣いをさせてしまって、本当に申し訳ないと思っている。
できれば、早く忘れてほしい。
